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竹 富 島 の 種 子 取 祭


 去った11月18日、19日の両日、竹富島では1年で最大の祭りである種子取祭が行われました。この種子取祭は、その名の通り農耕に関する行事で、小さなサンゴ礁の島では、干ばつや台風、虫の害と大変でした。そこで種をまき、無事に育つことを祈願する祭りで600年もの歴史を持つといわれ、1977年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。話によると、島の人口が祭り期間中、10倍にふくれあがるともいわれています。
 祭りは10日間にわたって行われますが、メインは、7日目と8日目。2日間にわたって世持御嶽(ゆむちうたき)で、昼は狂言や舞踊の奉納芸能が行われ、夜には世乞い(ゆーくい)が夜を徹して行われます。これは、島の家々を回るもので、最初は庭先で唄を歌ったあと、踊りで盛り上がっていくというもの。家では、必ず「タコとニンニク」が振る舞われて、家の代表からご先祖様にまつわる話や過去の笑い話が聞けるということです。(もちろん観光客も参加大歓迎だそうです)
 さて、大まかなあらすじはここまでにしておいて、私が見たのは8日目の仲筋集落の庭の芸能と奉納芸能を見てきました。庭の芸能では、数十名の人が隊列を組んでいろいろな演舞を行います。はじめに勇壮な棒術が行われ(緊張感がありましたね)、女性たちが行う種まきの風景を踊りにしたものなど、一通りの演舞がありましたが、一番面白かったのは、女性たちの腕自慢対決(画像上の右から2番目)。かけ声と同時に腕を組んで力自慢するのですが、型にはめて何となく演舞している様子はなく(何組かはありましたが)、本気で力自慢をしているので、外から見ていると面白かったんですよ。かけ声と同時にお互いの目線から火花が散っている様子がありありと分かるし、それでいて動きが滑稽だからね。会場は爆笑の渦に包まれていました。
 こうして、庭の芸能が終わり、いよいよ奉納芸能が行われます。先ほども書きましたが、奉納芸能は、狂言と舞踊で構成されますが、私が見た限り狂言は男性が、舞踊は女性が担当していたように思えます。昔は、仕事の男女分担がはっきりしていたのでしょうね。さて、この狂言ですが、本土でいうところの狂言とはひと味違っています。狂言独特の言い回しや滑稽さがあるものは少なく、どちらかといえば、沖縄でいうところの組踊っぽいのが多かったように思えます。いろいろな演舞があって、全部書いてしまうとスペースが足りないので、本当に簡単にいうと、この奉納芸能を見れば、昔の竹富島の人々の生活が身にしみて伝わってきたということでしょうか。神事に使える人々から一般の農民まで、農業は生活に切っても切り離せないものだったんだと感じましたね。
 こうしてあっという間に時間が過ぎていきました。せっかく、竹富島にきたんだから観光もしようかと思いましたが、さすがに島全体が種子取祭で盛り上がっているため、わずかな食堂が開いているのみ。仕方なく一人歩いて、じっくり竹富島を回ったのでした。それにしても、観光の島が祭り期間中は、ひっそりとしていたなぁ。その分、本当の竹富島の雰囲気を味わえたのもまたよかったけど。次、この祭りを見に来ることがあれば、夜の行事も是非みたいですね。みなさんにもお勧めしますよ。

棒術 種の収穫 女性の腕自慢 みるくの神様です
きれいな衣装ですね 昔の種まきの模様です やはり紅型は黄色メインがいいですね 竹富島の町並みです

※種子取祭を見たい方は、旧暦9月から10月の間にめぐってくる、きのえさるからきのえうままでの10日間に竹富島を訪れてください。ただし、祭りのメインは何といっても7日目、8日目に行われる奉納芸能ですので、この日に合わせて竹富島を訪れましょう。なお、本土からのツアーもあるようです。


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